喪失感から軽度認知症が進行

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喪失感から軽度認知症が進行

仲の良いご夫婦のご主人が亡くなる

80代のご夫婦二人でお住まいのEさん夫婦。ご主人が脳梗塞を発症し、軽度の認知症と心疾患を抱える奥さんが一人では対応が困難な入浴介助や排泄介助の訪問介護サービスを受けていました。女性のヘルパーが入ると、「奥さんがやきもちを焼くんだよ。」と冗談を言うような仲の良いご夫婦でした。しかし、ご主人が再度脳梗塞を起こし急逝されてしまいました。

Eさんはご主人が亡くなったことに力を落とし過ごされる日々が続き、他県にすむ娘さんも心配し頻繁に様子を見に来ていました。

不安や喪失感から認知症が進行

ある日、ヘルパーステーションに娘さんから、Eさんがいなくなったと連絡がありました。心疾患を抱えていることもあり長時間の散歩や歩行は呼吸が苦しくなることがあるので自制されていたので、どこかへ行ってしまうとは娘さんも想像していなかったようです。

その後、無事に保護されましたが、徐々に発言や様子がおかしいことが増え、娘さんもEさん宅をなかなか空けることができなくなってしまいました。

Eさんは不安や喪失感から認知症が進行してしまったようです。配偶者や身近な家族を亡くすことは認知症の人にとって心のバランスを崩すきっかけになることが多いようです。