初期認知症の進行を防ぐケア

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初期認知症の進行を防ぐケア

初期認知症の人への接し方

認知症による物忘れや記憶障害・被害妄想といった否定的な精神状態の症状が見られた時、家族や周囲の人は、言っていることや行動を否定してしまうこともあるでしょう。本人にとってみれば、認知症という自覚症状もなく、家族に否定や叱責をされると気持ちは内に向いてしまうものです。

否定されれば反発する気持ちや、自分を認めてくれない悲観的な感情が増していきます。初期の認知症は家族も本人も病気をなかなか受け止められない状態です。しかし、否定や疑問は認知症には決していい影響を与えず、興奮や混乱を招き悪化させるものです。
初期認知症患者と関わる時には、

  • 頭ごなしに否定しない、怒らない
  • 同じことを繰り返し言われても、その場その場で対応する
  • 笑顔で接し、一緒に考える姿勢を見せる

といったように、人格を否定せずに尊重した接し方をされるとよいでしょう。
(本人の性格を知る家族にとっては、一言で言えるほどたやすくはありませんが)

食生活や内服薬の管理

血管性認知症は、高血圧や動脈硬化が原因で脳出血や脳梗塞を発症し引き起こします。高血圧や動脈効果を防ぐには、食生活が大きく影響します。過度な塩分や脂肪の摂取、栄養バランスのとれた食事の提供は認知症の進行を防ぎ、認知症患者の健康管理を担います。

人間にとって食事をすることは欠かせない行為です。食事は、楽しみであり心を豊かにします。食事を通して心のケアし体力を蓄えることで、心と体を健康にしましょう。
血管性認知症・アルツハイマー型認知症を予防する食事対応

認知症の人が内服する薬には、精神症状に対応する抑うつ薬や血圧や排尿をコントロールする薬と、多種多様です。今まで出来ていたことができなくなってしまうのが認知症ですので、物忘れや見当識によって薬を内服することが出来ない・過剰摂取をしてしまうというリスクは、避けなければいけません。

決まった分量を決まった時間にちゃんと内服するようケアすることで、進行を遅らせることが出来る可能性があるからです。家族だけで管理しきれない場合には、ヘルパーさんなどに助けを借りることは大いに薦めるところです。

食事・薬の効力は日々の積み重ねが大事です。食生活・内服薬の管理は初期認知症には欠かせないケアであり、目に見えないところで初期認知症に大きく作用されています。