認知症と施設でのお菓子

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認知症と施設でのお菓子

差し入れのお菓子を食べ過ぎる

以前からショートステイで当施設を利用されていたDさん。認知症の進行も見られ同居家族の希望もあり本入所されることになりました。
家族関係はとても良好で、面会にも良くこられておりDさんも喜ばれておりました。施設にいると家族の方と介護士も関係もとても大事で信頼と安心感を持っていただかなければいけません。

Dさんのご家族は、面会の度にDさんの好物のお菓子を差し入れていきます。最初はDさんの居室に置いていかれましたが、徐々に時間の感覚や食事をした後でもすぐに食べたくなってしまうようなことが続き、夜勤職員が深夜にDさんが居室でお菓子を召し上がっていることを見つけるとういうようなことがありました。

入所当時より体重も増えてしまい、施設としてはDさんの体調や病状が心配となります。

高血圧や糖尿病、転倒のリスクがある

面会にこられた家族は居室に差し入れのお菓子をたくさん置いていかれることが続いていきました。そこで面談の時間を作り、看護師・相談員を含めご家族と話をする場を設けました。本人が望むなら望む分食べていい、おやつはDさんの楽しみだから、と主張されました。施設に入所したばかりのDさんを思い、大好きなものをすきなだけ食べてほしいという家族の思いでした。

介護士としては、食事バランスは体調を左右し、高血圧や糖尿病のリスクもある、急激な体重増加は歩行のバランスや足のもつれをおこすこともあり転倒の危険がある旨を伝えました。Dさんの気持ちや家族の思いを大事にはしたいですが、ご家族と相談し、お菓子を介護士のステーション管理にしおやつの時間にお出しするよう決め事にしました。

Dさん・ご家族の気持ちを尊重したいのが前提でしたが、このような形でご家族も納得していただきました。それぞれの立場の考えや思いがありますが、Dさんにとって過ごしやすい環境作りをしていかなければいけません。