初期認知症への家族の対応・接し方「見当識障害」

Pocket

初期認知症への家族の対応・接し方「見当識障害」

見当識障害

見当識障害とは、例えば「今がいつか(時間)」「ここがどこか(場所)」がわからなくなる状態です。例えば、現在を自分が若かった頃に気持ちが逆戻ってしまたり、周囲の人や状況をその頃にあわせて解釈しようとすることがあります。

認知症は、病気が原因で起こる状態です。病気がさせることですから、誰もせめることはできません。そして、いつどんな時に発症するかわかりません。

病気や怪我などによる入院、引越しや家庭環境の変化が引き起こす原因になることがあります。心身の負担は本人が自覚していなくても重みを増すこともあります。入院した場合は、不安をなくすように面会に行くように気を配ってあげることが大切です。

認知症の初期は、まだ家族の体制も整っておらず、家事や仕事と両立しながらケアしなければいけない環境の家族の方もたくさんいらっしゃると思います。早めに家族のサポート、地域の介護機関の力を借り体制を整えるとゆとりあるケアができるでしょう。

時間の見当識

  • 今が何月何日なのかわからない
  • 今が何時なのかわからない
  • 季節がわからない

というような事例があります。

朝はカーテンを開け日光を部屋に入れ1日の生活にメリハリをつけるといいでしょう。
家族が一緒にカレンダーを確認したり、洋服選びや会話のような日常の中に季節を感じることを話題にするのも良いでしょう。
進行していくと、昔のことなのに今起こっているかのようにお話されることもあります。

場所の見当識

  • 自宅にいるのにここは自宅ではない、と思い込んでいる
  • ここがどこだかわからなくなってしまった

初期認知症でも突然言い出すような事例です。

そのようなとき、自宅ではないと思っている方に「ここは自宅です」と納得していただくことは容易ではありません。時間があれば、一緒に近所を散歩し気分転換を測り、家の中の当人に馴染みのある物大事にしている物を見せ、安心させてあげるといいと思います。

最近の情報よりも、以前住んでいた場所のことや行ったことのある昔の思い出が蘇ってくることもあります。