初期認知症の異食

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初期認知症の異食

陽気に歌を歌いながら徘徊するFさん。当初は食事食べ終え、食事がないとわかるとスプーンや食器をなめ回す行為が見られていました。介護士が食堂を離れた隙に、他入所者の残飯を食べようとしている時もありました。

日増しに症状は進み、施設のデイルームの閲覧版のマグネットや他入所者の居室に入り入れ歯や歯ブラシを口に入れる異食が見られるようになってきました。そこで、閲覧版はマグネットの使用を控え両面テープで対応、他利用者の居室の施錠等・・・様々な対応がされていきました。

認知症の進行で、食べ物とそうでない物との区別がつかなくなり、食欲中枢がおかされ食欲の抑えが効かなくなり、通常では考えられない物を食べてしまうようになってしまった事例です。

異食寂しさや欲求不満の代償行為として現れる、とも言われています。
初期認知症の異食の患者さんに対して、生活の安全性と心のケアが求められます。