軽度認知症状の嚥下機能

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軽度認知症状の嚥下機能

咀嚼嚥下の力が弱くなる

入所当初より軽度の認知症状が見られていたCさん。以前発症した脳梗塞の後遺症により、嚥下機能低下の傾向が見られていました。咀嚼嚥下の力も弱くなり、食事中もむせこむことが多く見られていました。

Cさんが咀嚼嚥下機能をこれ以上低下させないよう、リハビリスタッフと舌運動や顔面筋肉運動を日ごろから行っていました。

食事は常にゆっくり召し上がっていただくように促していましたが、誤飲性肺炎を患ってしまい体調を崩してしまいました。このような方が一度体調を崩してしまうこと症状は下降傾向になり、食事形態にも大きく影響してきます。

嚥下機能の状態が悪くなると、食事形態は普通食から刻み食、極刻み食、ミキサー食と変動せざるをえません。

ご本人の体調第一に考え、誤嚥やものを詰まらせるような危険のリスクを減らさなくてはなりません。飲み込みも悪く、口腔内に残飯も残りがちになります。残飯が残っていると、窒息や気管に食物が入り込むことが考えられます。

もとの普通食に戻すことが難しい

認知症の方が寝込むと認知症も進行・身体機能も低下することが多く見られます。

体調が良くなっても食事の形態をもとの普通食に戻すこともなかなかむずかしくなってしまい、見た目・食感もかわりCさんにとって食事への意欲を低下させてしまうことになってしまいました。

病気になっても誰もが以前の状態にはなれず、認知症やそれに伴う廃用症候群により思うような体調や状態に戻ることが困難な状態の方もたくさんいらっしゃいます。介護士は間近に見て残念に思うことがあります。